向上心を持って介護職に携わっている人は、同じような職業に就いている人の話を聞いたり、知識や資格を得たいと思う人が多いようです。社会問題にもなっている認知症を患う人の対応などは、家族であっても感情的になってしまうことがあり難しいものです。そのため、認知症ケアを介護職に頼る家族は多いと思いますが、症状は人によって異なります。ですから、介護職の中には、「もっと質の高いケアをする方法はないのか」と模索することもあるのではないでしょうか。
そこで、そのような方におすすめしたい資格として、認知症ケア専門士というものがあります。あまり聞き慣れない資格かもしれませんが、この資格は国家資格ではないものの、日本認知症学会が認定している資格です。認知症ケア専門士とは、認知症ケアに対する優れた学識と高度な技能、および倫理観を備えた専門技能士と定義されており、認知症ケアの専門士を育成するために設けられました。
資格取得のためには、受験する年までの過去10年間において、3年の実務経験があることが必須です。また、実務経験をした場所については、認知症ケア関連施設や団体となっています。ただし、資格取得にあたっては、看護師や介護士といった資格の有無を問われることはないそうです。
そして、一次試験は認知症ケアの基礎など4分野に及び、一次試験合格者のみが二次試験の面接に臨めます。この資格を得ることができれば、認知症ケアのスペシャリストとして認められ、活躍の場も広がるといわれています。まだまだ認知度は低いものの、今後はニーズが増す資格なので、興味のある方は挑戦してみてはいかがでしょう。認知症ケアの基本を綴った~正しい知識で認知症をケアしよう~には、この資格についての紹介文も載っているので、読むと意欲が掻き立てられるかもしれませんよ。